企業様へ

当協会が実施するマーケティング法務検定にご興味をお持ちくださり、ありがとうございます。

「企業法務」とは、主に株式総会や取締役会などの会社内部の機関を合法的に行われるよう、運営したり、紛争が生じた際に対応したり、訴訟の際には、顧問弁護士などと連携をとる業務が想定されます。

 しかし、企業活動、とりわけ消費者・外部事業者との関係においては、株主総会や紛争よりも、より身近な法律問題が潜んでいます。
 大きな取引であれば、法務部の方が契約書に目を通し、問題点を事前に指摘することが可能ですし、これにより紛争を回避することができます。
 「これが法律問題に関わることだ」との認識があれば、担当者自身がさほど法律に詳しくなくとも、専門知識をもつ部署に確認・相談することができますが、自身の業務が「法律問題に関わることである」との認識が全くない場合、確認・相談の機会が失われてしまいます。
 このことが企業にとって大きなリスクであることは、想像に難くないでしょう。

企業活動に関する法令は多岐にわたり、全ての従業員が何らかの法令違反を犯しうると言っても過言ではありません。
そこで、企業活動のうち、知らず知らずのうちに違法・不当な行為をしがちなものを効率的に学習し、業務に活用するレベルに知識が定着しているか確認し、合格者に一定のスキルがあることを客観的に示すことができる、マーケティング法務検定を設立しました。
マーケティング法務検定とは
マーケティング法務検定のベーシックでは会社法や民事訴訟法などの、一般的な企業法務で必要とされる法律の知識は問いません。
テキストにも記載していません。
これらの法律は条文が多く、特に難解な法律ですから、一般的な企業活動を行う方からしたら、見るだけで心が挫けてしまいそうです。
実際に株主総会を運営する従業員は一握りですから、より多くの従業員に関係する法律から学習していただくのが合理的ですし、法律知識ゼロでも受験勉強の過程で必要最低限の法的素養を身に着けることもマーケティング法務検定の醍醐味と考えているので、難しい法律は後回しにしましょう。

マーケティング法務検定では、消費者契約法、景品表示法、食品表示法、薬機法など、事業活動を行う上で、「やってはいけないこと」と「やらなければならない義務」が明確に示されている法律の知識、特許権や著作権、商標など、聞いたことあるけれど、業務との関係で何が問題となるか、具体的には分かりにくい他人の権利に関する法律、そして私人間の取引を考えるうえで避けては通れない、契約の成立や取消しに関係する一部の民法の基礎知識が問われます。

法曹レベルの専門的スキルを身に着けることは非常に困難ですが、「これって、法的に大丈夫?」と気が付くことのできるレベル知識・センスを身に着けることは比較的容易です。
従業員一人一人に、法的問題を自力で解決する能力を求めるのではなく、違法・不当の可能性が有る場合に、ふと立ち止まることのできる能力、違法・不当の芽を摘み取る能力を身に着けさせることで、企業活動のリスクマネジメントにつなげることができます。